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【必見】土木工事とは?建設工事・建築工事との違いや種類を徹底解説

2023年01月30日

人々の生活をかげながら支えている「工事」ですが、その種類は多岐に渡ります。
今回は、建設工事や建築工事との区別が一見するとつきにくい「土木工事」について詳しく解説します。

ほかの工事との違いを明確に理解し、土木工事の詳細についても知識を深めていきましょう。

【必見】土木工事とは?建設工事・建築工事との違いや種類を徹底解説

土木工事とは?概要をカンタン解説

設工事のうちの1つであり、ダム、橋、道路といった多種多様な建造物の建設・修繕工事を指しています。
建設業界では、「地面の下は土木工事」「地面の上は建築工事」と端的に表現される場面もよく見受けられます。

土木工事と混同しやすい建設工事・建築工事について

土木工事とよく間違われやすいのが、以下2つの工事です。

● 建設工事
● 建築工事

似たような名称ではありますが、その内容は各々若干異なります。
2つの違いも明確にしつつ、それぞれの内容について詳しく解説します。

紛らわしい工事1:建設工事

結論からいうと、土木工事・建築工事の両方が「建設工事」に該当します。
建設工事が大きな1つのカテゴリーで、その中に土木・建築を含むイメージになります。

マンション・ビルなどの建物や、道路、トンネルなどあらゆる建造物を造る工事をひとくくりにした名称が「建設工事」です。

紛らわしい工事2:建築工事

商業施設や一般住宅といった建物全般を造るのが「建築工事」になります。
また前述の通り、「地面の上は建築工事」といいます。
一見すると紛らわしい言葉ですが「地面の上か下か」と視覚的なイメージのしやすさがあるのではないでしょうか。

ただ工事の内容によっては、はっきりと線引きできない工事もあります。
例えば、建造物を根本からしっかりと支えるために地中に深く杭を打つ「杭基礎」工事は、杭を打った上に建てるのが「建物」であれば「建築工事」です。
一方で、橋や道路などを造るのであれば「土木工事」に含まれます。

土木工事は大きく3パターンに分かれる

社会の基盤を造り上げる土木工事は、主に次の3つのパターンに分かれています。

● 【パターン1】基礎工事
● 【パターン2】造成工事
● 【パターン3】外構工事

それぞれどんな内容の工事なのか、詳しく掘り下げていきましょう。

【パターン1】基礎工事:建設の根本を造っていく

その名の通り建物の基盤を造る工事で、「杭基礎」と「直接基礎」の2種類があります。
杭基礎については前述と重複しますが、軟弱な地盤の上に建てる際、基礎を強化するために杭を打って支える工事です。

直接基礎は杭を用いず、地盤の上にダイレクトに基礎を造っていきます。
ベタ基礎・独立基礎・布基礎などの種類が存在しますが、一般的には基礎となる部分をコンクリートで全面的に覆って“面”で建物を支えるベタ基礎が特徴です。
いわば建物の土台です。

【パターン2】造成工事:建設のために土地を整える

土地に高低差が生じていたり歪んでいたりする場合、土留めや石積みで土地をならさなければいけません。
これを造成工事と呼びます。

常に土地を平面の状態にするのではなく、例えば坂道などの傾斜がある地面の上に建物を造る場合、段差をつけつつ整えていかなければいけません。
建設予定の土地の状態をよくよく確認しながら、そこに適した整地方法をとります。

腐葉土などにより地盤が緩んでしまっている場合は、まず腐葉土を排除し、盛土などで土地を強固にしていくケースもあります。

【パターン3】外構工事:建物以外の工事を担う

壁などをキレイに塗る塗装工事や公園・緑地などを造る造園工事といった、建物以外の工事を指した名称です。
また、建物を建てる前に行う「先行工事」と、建物が完成したあとに行う「仕上げ外構工事」の2種類があります。

先行工事では、建設予定の土台となる土地が雨などで緩んで流れ出さないよう、土留めや盛土を行います。
対して仕上げ外構工事とは、空間全体の居心地の良さを底上げするため、主に建物のそばにポストや車庫を設置する工事などの名称です。

土木工事の具体例11種類を大解剖

建設工事のうちの1つに含まれる土木工事には非常に多くの種類があり、あらゆる分野において基盤と呼ぶにふさわしいものです。
具体例として、今回は主な11種類を下記の表にまとめました。

土木工事の具体例

主な工事内容

トンネル工事

地面の中、水の中、山の中など、道路や鉄道の建設・水道管やガス管の設置などを目的としてトンネルを造設します。

道路工事

新設の開通工事のほか、既設道路の修繕・改良なども行います。

ダム工事

土石流の流出を防止するための砂防ダム工事や、水の利用や水害防止目的の貯水池ダム工事などがあります。

河川工事、海岸工事

水害を防止するために堤防を設けたり、河川の切削などを行ったりします。

橋梁工事

川や海などを渡るために橋を架ける工事です。今はコンクリート製や鉄製の橋が主です。

空港建設工事

空港の新規建設だけでなく、既存施設の補強・修繕や解体なども含まれます。

土地区画整理工事、土地造成工事

建造物を新しく造るために、土地をならして整理する工事です。

公道下の下水道工事

道路を掘り下げて下水管を敷設し、再度舗装し直す工事です。(※なお上水道はここに含みません。)

農業土木工事

農地に水を引いて潤す灌漑水道工事や、農業用の土地に整地する農用造成工事などがあります。農地を守り、生産性アップを目的として行われる工事です。

砂防工事

土砂崩れ等の自然災害を防ぐための工事です。

森林土木工事

治山工事や林道工事などがあります。植林のために山林を整備したり、森林内に道を開通させたりする工事です。

上記の表の通り、土木工事は人々の生活のありとあらゆるシチュエーションにかかわります。
安心安全な生活を日々送っていくうえで、まさに土木工事の存在は必要不可欠といえるでしょう。

まとめ

土木工事とは建設工事の中に含まれるもので、主に建物の建築以外の工事を指します。
また土木工事の種類は非常に多く、どれもインフラに関連するものです。
普段の生活ではなかなか意識しにくいかもしれませんが、人々の日常の基盤を造り上げている土木工事に、本記事をきっかけに目を向けてみましょう。

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