お役立ちコラム

積算とはどんな仕事?仕事の流れや必要なスキルについても解説

2023年07月15日

積算は、工事にかかる費用や人件費などを算出する大切な仕事です。
車両や現場の資材などを管理するためには欠かせません。

仕事をしていく中では専門的な仕様書にも目を通すので、積算の仕事には建設に関する専門知識が必要です。
特別な資格を持っていなくても仕事に従事できますが、専門知識を身につけて計算のスキルを磨く姿勢も求められます。

今回は、積算の仕事内容や求められるスキル、大切なポイントなどについて解説します。
積算の仕事を詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。

積算とはどんな仕事?仕事の流れや必要なスキルについても解説

積算とは原価や費用を算出する仕事

積算は、工事現場の人件費や必要な資材などの原価や費用を算出する仕事です。
費用を算出するために工事に関する資料や設計図にも目を通し、見積書を作成します。

建設資材の費用相場や建築の専門用語などを把握して仕事をするため、専門性が必要です。
積算の仕事によって工事の受注が決定する場合もあります。

建設業界にとって積算は、会社を支えている大切な業務です。

積算に求められる資格やスキルとは?

積算は建設や工事関連の資料にも目を通すため、専門知識やスキルが必要です。
必須の資格はありませんが、持っていると役立つ資格はあります。

この章では、積算の仕事にあると役に立つ資格や求められるスキルについて解説します。

資格

積算の仕事をするためには、「建築積算士」や「建築コスト管理士」の資格があると役立ちます。
それぞれの資格の概要は以下の通りです。

・建築積算士:建築物の材料や工事費の計算を行う専門家。建設マネジメントに重要な民間資格
・建築コスト管理士:工事の企画や構想、維持や保全などトータルでコスト管理をする専門家

特別な資格や経験がなくても仕事はできますが、高度な計算スキルが必要です。

スキル

建築業界の未経験者でも、工事の知識や計算スキルなどを積極的に学ぶ姿勢が大切です。
工事の設計や工事、工程に関する知識が豊富な方ほど向いています。

さまざまな工事関係者や出入り業者などと関わるので、柔軟なコミュニケーション能力も求められます。

工事現場では、必ずしも工程通りにいくとは限りません。
それぞれの現場の工程とのバランスをあらかじめ考慮しておく必要があります。

積算の流れを3ステップでわかりやすく解説

積算の仕事は、主に以下の流れで行います。

1.人工(にんく)の算出
2.材料・総工費の算出
3.書類の作成

建設の現場に必要な費用を算出して、書類にまとめるのが主な業務です。
この章では、それぞれの工程について解説します。

1.人工(にんく)の算出

まず行う仕事は、人工(にんく)の算出です。
事前に施工条件を確認し、必要な職種や人員の数などを把握してコストを計算します。

工事価格は、工事原価と一般管理費などで算出します。
工事原価に含まれるのは、直接工事費(材料・労務・直接経理)と間接工事費(共通仮設費・現場管理費)です。

ほかにも、一般管理・販売費や粗利益も含まれます。
ミスのないよう、一つ一つの数値を正確に計算していきます。

2.材料・総工費の算出

次に行う作業は、現場で使用する材料と総工費の算出です。

工事現場では、工法次第で必要な材料の数が変わります。
事前に設計図や仕様書を見て、材料の数量を正確に計算をします。

総工費算出には、人件費単価と材料費単価の合計を算出する作業が必要です。
それぞれの資料を参考にして、総工費の算出を行います。

専門用語にも触れるので、意味を理解するのが大切です。

3.書類の作成

すべての数値を算出するのを終えたら、内訳明細書などの書類作成を行います。
内訳明細書とは、内訳書・明細書をトータルに含む書類です。
工事ごとに、規格・数量・単価などを計算して記載します。

すべでのデータを記載したら、必ず記載漏れやミスがないかを確認します。
膨大なデータ管理をするため、万が一の場合に備えて専門ソフトを導入すると効率的な作業が可能です。

積算の仕事に大切な2つのポイント

積算の仕事をするにあたって大切なポイントは以下の通りです。

1.専用のソフトを利用する
2.現場の環境を整える

この章では、それぞれのポイントについて解説します。
積算の仕事をしたいと考えている方は、ぜひご覧ください。

1.専用のソフトを利用する

積算の仕事は、専用のソフトを利用すると業務がスムーズに短時間で行えます。
手動で一つ一つ計算すると、書類作成に膨大な時間がかかり、ミスが生じる恐れがあります。

積算に特化したソフトを使えば、材料の選択をして単価を入力するだけで、自動的に計算とデータ管理が可能です。
ソフトによっては、見積書や内訳明細書の作成に生かせる機能もあるので活用するとよいでしょう。

2.現場の環境を考える

天候や地形によって、工事が日程通りに進まない場合もあります。
工事の着工前に、現場の環境を把握して積算をする必要があります。

季節ならではの費用(夏は熱中症対策、冬は除雪作業費用など)を含めて計算するのも大切です。
工事関係者と適切に金額交渉をして、臨機応変に対応する力も求められます。

積算の仕事を長く続けるうえでは、専門知識と柔軟なコミュニケーションが大切です。

まとめ

積算の仕事は、工事の費用を予測して正確に計算する重要な仕事です。
そのため、高度な計算スキル以外にもさまざまな能力が求められます。

積算の仕事によって、工事の受注やクライアントとの関わりが変わる場合もあります。
将来的に積算をしたいと考えている方は、建設の知識を学ぶ姿勢と高度な計算スキルを身につけましょう。

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