お役立ちコラム

道路工事の種類は3つ!それぞれの工事の役割を解説

2023年01月25日

普段利用している道路で行われている工事がどのような工事かご存じでしょうか?
私たちが普段何気なく利用している道路は、車にとっても歩行者にとっても欠かせないものです。

しかし道路で行われている工事が、どんな工事で何のために行われているかを意識する方は少ないでしょう。
今回は、道路工事の種類やその役割を解説します。

道路工事の種類は3つ!それぞれの工事の役割を解説

道路工事の種類は3つに分類

道路で行われている工事は「路上工事」と呼びます。
路上工事の中の1つが道路工事です。
路上工事には、道路工事も含めて3種類の工事があります。ここでは、3つの路上工事を解説します。

道路占用許可をとって行う「占用工事」

道路上や上空、地下に工作物や施設を設ける・整備するための工事が占用工事です。
道路を占用できる物件は法令で定められており、電気やガス、上下水道などの施設、地下街やオープンカフェのような飲食店などが該当します。
「道路占用」をするときは、道路占用許可が必要です。

主に自己都合による「承認工事」

主に自己都合によって行われる道路上での工事が承認工事です。
自己都合によるガードレールの撤去、自宅の駐車場や車庫に車を乗り入れるための歩道の切り下げ工事(縁石を低くしたり、車の重さに耐えられるよう舗装を改良したりする工事)が承認工事にあたります。

承認工事をするには、道路管理者の承認を受けなければなりません。

道路管理者が管轄内で行う「道路工事」

国や都道府県、市町村などの道路管理者が管轄内で行う工事を道路工事と言います。
道路工事は、新設工事、改良工事、維持・修繕工事の3種類です。
それぞれの工事については、このあと詳しく解説します。

道路管理者とは?

道路管理者とは、道路法第三章第一節に規定されている道路を管理する立場にある方を指します。
道路管理者は以下の通りです。

● 高速自動車国道…国土交通大臣
● 国道…指定区間内は国土交通大臣、指定区外は都道府県知事または指定市長
● 都道府県道…原則、都道府県知事
● 市町村道…市町村長

道路工事はこのような道路管理者によって行われます。

【種類別】道路工事の役割

私たちが整備された道路を利用できるのは、道路工事のおかげです。
それでは、3種類の道路工事がそれぞれどのような役割を担っているか解説します。

新設工事

新設工事は、新たに道路を作るための工事です。
何もない状態の場所を整備して、アスファルトで固めて道路にします。
道路の整備が十分でない地域はもちろん、新たに施設や住宅などができる場所にも必要な工事です。

改良工事

改良工事は、今ある道路を利用しやすい道路に変えるための工事です。
それぞれの地域の状況に合わせて行われます。
主な改良工事は、バリアフリー化と拡張工事です。

バリアフリー化は、歩道の段差をなくしたり、点字ブロックを設置したりする工事です。
小さな子どもや高齢者、障害のある方でも安心して利用できる環境にする役割を担っています。

拡張工事は、道路の幅を広げたり、車道を増やしたりする工事です。
拡張工事により渋滞の緩和が期待でき、交通事故防止につながります。

維持・修繕工事

維持・修繕工事は、古くなった道路を舗装、修復する工事です。
道路は基本的に頑丈ですが、使っていると劣化は避けられません。
でこぼこの道路やひび割れが激しい道路は、交通事故が起きやすくなります。

また、標識やガードレールなどの損傷を修復する工事も維持・修繕工事にあたります。
標識やガードレールは、車や歩行者を守るものです。
状態が悪いままでは安全な交通の妨げになるため、修繕します。
安全な道路にするために、維持・修繕工事は欠かせません。

間違いやすい!道路工事と舗装工事

道路工事と間違いやすいものに舗装工事があります。
舗装工事は、アスファルトやコンクリート、ブロックなどの舗装材を使用する工事全般を指します。
つまり、舗装工事が行われるのは道路だけに限られません。

例えば、施設や店舗の駐車場、建物の外構、公園などの舗装も舗装工事です。
道路工事で行われる舗装は、維持・修繕工事に含まれます。

種類が多い道路工事に必要な資格は?必要なスキルも解説

道路工事は特に資格がなくても従事できます。
専門的な知識や技術は必要ですが、仕事をしながら身につければ問題ありません。
しかし、資格がないとできない仕事もあります。
仕事の幅を広げるためにも資格を取得しておくといいでしょう。

おすすめの実務資格

おすすめの実務資格は、土木施工管理技士です。
道路工事の施工管理の仕事に就くうえで必要になります。
道路工事における土木施工管理技士は、現場監督です。
工程、安全、コストの管理、周辺住民への説明、書類作成など仕事は多岐にわたります。

つづいておすすめする実務資格は、重機の資格です。
道路工事に重機は欠かせません。
資格があれば、重機を操作する仕事ができます。

ブルドーザーやトラクターショベルなどの車両系建設機械運転者、ロードローラーやタイヤローラーなどの締固め用機械運転者などがあります。

必要なスキル

道路工事は、重機の使用や車や人が往来する中での仕事などさまざまな危険がともないます。
そのため、注意力は必須です。
注意深く周囲の状況を把握して、危険を見抜く能力は欠かせません。

また、協調性も大切です。
道路工事は1人ではできません。
工事に支障が出ないよう、一緒に働く方たちと協力して仕事を進める能力が必要です。

まとめ:道路工事は日常生活に欠かせない道路を安全で快適にする重要な工事

道路工事の種類とその役割について解説しました。

● 新設工事…新たに道路を作る工事
● 改良工事…利用しやすい道路に変える工事
● 維持・修繕工事…古くなった道路を舗装・修復する工事

道路工事には種類ごとに役割があります。
どれも私たちが安全で快適に道路を利用するためには欠かせないものです。
日々どこかで行われている道路工事が、何のために行われているかを理解すると、どれも重要な工事だとわかります。

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