お役立ちコラム
CPD単位を取得する方法とは?CPD制度への登録方法も解説
2023年08月30日
公共工事の落札にも影響するCPD制度に興味をもち、登録を検討する方が増えています。
個人のキャリアアップにもつながるため、気になっている方も多いでしょう。
今回の記事では、CPD制度への登録や単位の取得方法について解説します。
「興味はあるがどこから手をつけていいかわからない」と悩む方にとって参考になる内容です、ぜひ最後までご覧ください。
CPD制度の基礎とメリット
CPD制度について、以下の点を確認しておきましょう。
・制度の概要と目的
・個人・企業のメリット
制度の基礎を理解すると、CPD単位を取得する意味もわかりやすくなります。
制度の概要と目的
CPDは「Continuting Professional Development」の略で、建築施工管理技士や建築士、土木施工管理技士などを対象とした継続教育制度を指します。
継続的な能力開発に加え、目に見えにくいスキルや自己研鑽の客観的な評価を目的としています。
多くの行政機関が、建設工事の入札などでCPD単位を評価の対象としており、建築業界に広く浸透してきました。
個人・企業のメリット
CPD制度は、個人・企業のどちらにもメリットがあります。
個人へのメリットは、幅広いスキルアップ、職場での評価向上、転職時のアピールポイントになる点が挙げられます。
他社の技術者と交流する機会にもなり、自社との違いを認識する機会にもなるでしょう。
企業へのメリットは、政府や自治体が発注する大規模な公共工事で、落札の可能性が高くなる点が挙げられます。
落札時の評価には、技術士・建築士などの有資格者の人数に加え、PCD単位が加算されるからです。
社員の多くがCPD単位を取得していれば、それだけ技術力のある企業として評価されます。
CPD制度へ登録する流れ
実際にCPD制度へ登録する際の流れを解説します。
1.どの制度に登録するか決める
2.対象者の資格を確認する
3.料金を確認する
4.登録手続きを行う
CPD単位を取得するには、事前に制度に登録してIDを発行する必要があります。
セミナーや講義を受講する前に、まずは制度へ登録しましょう。
①どの制度に登録するか決める
CPD制度を行っている団体は複数あるため、まずはどの団体の制度に登録するか決めましょう。
以下のような団体がCPD制度を行っています。
・(一財)建設業振興基金
・(公財)建築技術教育普及センター
・(一社)建設コンサルタンツ協会
・(一社)全国土木施工管理技士会連合会
・(一社) 全日本建設技術協会
・(公社)日本建築士会連合会
CPD登録者数や推奨獲得単位、年間主催プログラム数などに違いがあります。
詳細は、各団体のホームページで確認してください。
②対象者の資格を確認する
団体によって、制度の対象者に求める資格が異なるため、事前に確認しましょう。
例えば、(一財)建設業振興基金は対象者を「施工管理を仕事とする技術者であれば資格の有無を問わない」としています。
一方で、(公財)建築技術教育普及センターでは、対象資格者として以下の資格を挙げています。
・建築士
・建築設備士
・建築施工管理技士(技士補)
・電気工事施工管理技士(技士補)
・管工事施工管理技士(技士補)
また、CPD会員として登録するには資格以外の条件を課している団体もあるため、ホームページやガイドラインを確認しましょう。
③料金を確認する
制度登録に必要な料金は、団体や登録者の条件によって異なります。
(一財)建設業振興基金では、新規参加手数料として入会金1,000円、年会費2,500円の計3,500円が必要です。
2年目以降は2,500円の年会費のみになります。
また、(公財)建築技術教育普及センターは年会費が3,300円、(一社)建設コンサルタンツ協会は会員種別によって会員登録料や年会費が無料になる、といった違いがあります。
そのほか、実績証明書やカードの発行に別途料金が必要になる場合もあるため、確認しておくと安心です。
④登録手続きを行う
登録する制度を決め、資格等に問題がなければ、実際に登録手続きを行いましょう。
多くの団体が、ホームページから登録が可能です。
保有する資格の登録番号を入力する可能性があるため、手元に用意しておくとスムーズです。
CPD単位を取得する方法
CPD制度に登録したあとは、以下のような方法で単位を取得します。
1.セミナー・講座の受講
2.教材を使った自主学習
3.研修会の講師や委員会活動への参加
それぞれ詳しく解説します。
①セミナー・講座の受講
セミナーや講座を受講すると、内容に応じた単位が取得できます。
団体の審査を受け、CPDプログラムとして認定を受けたセミナーや講座が対象です。
登録した制度のホームページに一覧が載っているケースが多いため、そのなかから探すと確実でしょう。
申請先制度、実施日、実施場所、分野など、さまざまな条件から検索できます。
講習受講料が別途必要なものもあるため、事前に確認しましょう。
②教材を使った自主学習
単位を取得する方法には、教材を使った自主学習もあります。
講習会やセミナーの開催頻度が低くてなかなか参加できない、仕事が忙しくて時間が取れないといった方に向いています。
CPDプログラムとして認定を受けた動画の視聴や、専門書・学会誌の購読が対象です。
申請が必要となるため、登録した団体のルールを確認しましょう。
学習後に、CPDシステムにログインし、雑誌に掲載されていた設問に回答するなど、単位取得には条件が課せられているケースもあります。
③研修会の講師や委員会活動への参加
単位取得の方法には、情報提供型に分類される内容があります。
研修会や講習会の講師、委員会活動への参加、論文の執筆、研究開発への参加などです。
内容によって取得できる単位が異なる点に注意しましょう。
まとめ
個人・企業どちらにとってもメリットがあるCPD制度は、今後も重要視されていく見込みです。
セミナーや講義以外の方法でも単位を取得できるため、ホームページなどでCPD制度の詳細を調べてください。
残業がなく、資格取得等へのバックアップ体制が整っている企業であれば、より選択肢が広がるでしょう。
七海建設は福利厚生が充実しているほか、仕事に必要な資格取得へのバックアップ体制も整っています。
興味のある方は気軽にお問い合わせください。